Day8

距離の測定方法について

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Step1

はじめに

前回、距離の補正について書きましたので、今回は実際の測定方法について書きます。
おいさんがバリバリ測量をしていた頃はトータルステーションの視準をプリズムに合わせてから距離測定をする必要がありましたが、 今では自動追尾なるものがあるらしく非常に便利になっているとのこと。
技術の進歩恐るべし。

Step2

水平距離測量の具体例

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例として、画像のように単純な距離測定について書きます。
内容としては測点Aに器械を据え付け、測点Bを視準する場合を想定したものです。

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測距し計測値を記帳します。ただし基準点測量の場合は画像の表に基づきます。
ここで、距離測定は、1視準2読定が1セットになります。なので、画像の表に従うと 基準点測量の場合は、一つの距離を測るのに、4回測距する必要があることになります。

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画像に示すとおり、1セット内の較差の点検と各セット平均値の較差の点検を行います。
といっても理解しづらいので、後で例を挙げて説明したいと思います。

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境界測量(用地測量)の場合は、画像のとおりとなります。
こちらも、「作業規程の準則」に記載されています。

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以上の条件に従い、基準点測量の場合の計算例を示します。
例で確認すると簡単な内容だということがわかると思います。

Step3

その他の機能

トータルステーションは距離を計測すると同時に高さも計測しています。
ここでは、トータルステーションを用いた高さの計測方法を2パターン紹介したいと思います。ただし、精度はわかりません。
なので、通常、高さ計測はレベルを使用することが前提となります。
おいさんの場合は、丁張りの場合のみトータルステーションの高さ計測値を利用していました。(掘削や盛土はそこまで精度を必要としないため)

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○パターン1(ベンチマークに直接器械を設置する場合)
・トータルステーションによりHを計測します。
・ベンチマークから水平軸中心マークまでの器械高をコンベックス等で計測します。
・ターゲット(プリズムの中心等)から地面までの視準高をコンベックス等で計測します。
・ベンチマークの標高がわかっているので、標高+器械高+H-視準高で視準点Pの標高が求まります。

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○パターン2(ベンチマークに器械を設置しない場合)
・トータルステーションによりH1を計測します。
・トータルステーションによりH2を計測します。視準点Oの標高がわかっているので、標高+H2+H1で視準点Pの標高が求まるります。
このパターンは、良く丁張りの場合に使用しました。とっても便利です。