Step1
使用するトータルステーション
Step2
水平角測定方法
水平角の測定には、方向観測法、単測法、倍角法がありますが、一般的には方向観測法で測定します。
正確さを要求される基準点測量においては、正反観測を行うのが原則となります。(誤差を打ち消し合うことができるため)
正反観測については、次で説明します。
また、正反1回の観測を1対回観測といいます。通常、基準点測量では、水平角を0°でスタートした場合(0°輪郭というそうです)
の正反観測と90°でスタートした場合(90°輪郭というそうです)の正反観測を2対回観測を行います。
多分、何を書いているかわからないと思うので、これも、後ほど例で説明します。
正反とは?
望遠鏡の正(r)の位置は、画像のとおり接眼レンズと鉛直ネジが同じ面にある状態で測定する場合をいいます。望遠鏡の反(ℓ)は、180°回転させて測定する場合にいいます。
対回数は「作業規程の準則」にも定められています。
さらに、基準点測量以外では境界測量について定められています。
また、水色線の放射法について、次に説明します。
近傍の4級基準点以上の基準点に基づき、放射法等により行うとは?
画像のようなイメージになります。
水平角測量の具体例(1対回目)
正:器械が正位にあることを確認します。
正:測点Aを視準します。
正:水平角を0°00′00″にし、再度測点Aがずれていないか確認します。
正:トータルステーションを時計回りに回してBを視準し記帳します。
ここでは、例として記帳した角度を32°47′15″とします。
反:望遠鏡を縦方向に反転させ正位から反位にし、反時計回りに回して再び測点Bを視準し記帳します。
ここでは、例として記帳した角度を212°47′20″とします。
反:トータルステーションを反時計回りに回して測点Aを視準し記帳します。
測定結果を記入し、倍角、較差を求めます。
倍角、較差の求め方は画像のとおりです。
水平角測量の具体例(2対回目)
反:望遠鏡は反位のまま、水平角を270°00′00″にし、再度測点Aを視準します。
反:トータルステーションを時計回りに回して測点Bを視準し記帳します。
正:望遠鏡を縦方向に反転させ反位から正位にし、トータルステーションを反時計回りに回して再びBを視準し記帳します。
正:トータルステーションを反時計回りに回して測点Aを視準し記帳すします。
測定結果を記入し、倍角、較差を求めます。
Step3
結果の整理
倍角差、観測差を求め、規程値内であるか確認します。規程は「作業規程の準則」に定められています。
倍角差および観測差は以下のとおりとなります。
・倍角差:全対回における倍角の差=125-120=5
・観測差:全対回における較差の差=40-25=15
今回の測量が4級基準点測量の場合
倍角差:実測5″、許容値が60″なのでO.K
観測差:実測15″、許容値が40″なのでO.K
今回の測定は規程内に収まっていましたので、測定として合格です。
あとは、採用値になりますが、今回の場合は4つの平均値を採用することになります。
基準点観測の場合、使用する機器は「作業規程の準則」(国土地理院のWebサイトで閲覧できます。)に定められています。