Day5

トータルステーション(TS)の据え付け

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Step1

各部の名称

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ここで紹介する内容はおいさんがバリバリ測量をしていた時代の内容になります。
従いまして、トータルステーションも少し古い時代のものについて書きます。
ご了承ください。
とりあえず各部の名称は画像のとおりです。

Step2

据え付け

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三脚の伸縮調整ねじ(A部)を緩め、脚頭(三脚の天辺のこと)を自分に合う高さに調整します。たぶん理想的な高さは、 器械を脚頭上に置いたときに少しかがむ程度の位置だと思います。

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脚をほぼ等間隔に開き脚頭をほぼ水平にし、基準点(観測点)上の中心にくるようにバランスよく据え付け、軽く石突を踏んで脚を地面に固定します。
作業内容としては、ただそれだけかと思うかもしれませんが、この作業が一番重要で、勝負所になります。ベテランになると、この時点でほぼ正確に水平と基準点上の位置に決まっています。
なので、据付けを早くしようと思う方は、この作業に対して研ぎ澄まされた感覚が必要になります。

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収納箱を開けてトータルステーションを取り出しますが、その際に、固定ねじをすべて緩めておきます。

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トータルステーションを脚頭上に置き、定心桿を回して、脚とトータルステーションを固定します。

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求心望遠鏡をのぞき、求心望遠鏡つまみを回してピントを合わせます。

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ベテランになるとこの時点で画像のとおり二重丸内に基準点が収まる確率が高いです。収まっている場合は、ここでの作業は必要ありません。
基準点が二重丸内に収まる確率が100%であれば「神様」と呼ばれることは間違いなしだと思います。
収まっていない場合は、求心望遠鏡をのぞきながら、基準点が求心望遠鏡の二重丸の中央付近に来るように三脚の2本の脚を動かしながら調整します。
トータルステーションが基準点のほぼ鉛直線上にきたら、再度石突を踏んで脚をしかっり地面に固定します。

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整準ねじを使って円形気泡管の二重丸の中央に入れます。

この段階で、求心望遠鏡の中心と基準点が大きくずれていた場合以下の調整を行います。
1.整準ねじを回して求心望遠鏡の中心を測点に半分程度まで近づけます。

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2.円形気泡管の気泡の寄っている方向に最も近い三脚の脚を縮めるか、または最も遠い脚を伸ばして気泡管を中央に寄せます。

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3.求心望遠鏡をのぞき求心望遠鏡のほぼ中心に基準点があることを確認します。

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4.近づいていなければ再度上記の作業を繰り返します。

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定心稈を少し緩め、求心望遠鏡をのぞきながらゆっくりトータルステーションを動かし、基準点を求心望遠鏡の二重丸の中央に入れます。

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水平クランプを緩め、トータルステーションの横気泡管を整準ねじ左右と平行になるよう回転させます。
整準ねじ左、右を回して気泡を中心に入れます。(気泡は、左親指の動く方向と同じ方向に移動します。)
親指の動きは、内向きか外向きのみとなります。両方の親指が同じ方向には回さないようにします。

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トータルステーションを90°回転させ、横気泡管が整準ねじ左、右と直角になるようにします。整準ねじ上を使って気泡を中央に入れます。

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トータルステーションを回転させ、どの方向でも気泡が同じ位置になることを確認します。
微少量のずれがある場合は、クランプノブを緩めて装置を滑動して調整します。
これで、据付け完了になります。

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