Day4

架空線の高さを計測した話

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はじめに

ずいぶん昔の話ですが、おいさんは橋梁下部工の現場で働いていました。
橋脚の高さは40m以上と非常に高く、縦筋をクレーンで振込むときに、真上にある架空線との離隔確保が問題となりました。
まだ駆け出しのペーペーだったので、架空線の高さを計測するということは非常に難題でした。
その時のつらい思い出とともに最終的に行った方法を記載します。

計測方法

架空線までの角度と距離

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単純なことですが、架空線までの距離と角度がわかれば、あとは三角関数で求まります。
架空線の角度θは、トータルステーションで簡単に測れます。問題は、架空線までの距離です。
架空線の距離計測には鏡を使用しました。

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鏡の上に水平器を置き、常に鏡が真上を向くようにします。
その状態で鏡に架空線が映る位置まで移動します。そこが、架空線直下の位置になります。
あとは、鏡の位置までの距離を測れば終了です。
距離をS、トータルステーションからの高さをHとすれば、以下の式でHが求まります。

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このHに、鏡からトータルステーションまでの高さを足せば、架空線の高さが求まります。
結果、非常に簡単なことでした。